徳島文学協会は徳島県内に限らず、四国近県および関西地域における文学活動と連携し、徳島の文化の発展に広く寄与する芸術総合団体です。プロ作家の育成を目指す『文芸創作』、作家を招いた講演などを開催し多くの方に文学への親交を深めてもらう『文学啓蒙活動』、高校生から一般の方まで広く文学を学んでいただく『文学教育』の場をつくるといった、主に3つの活動概念をもとにしています。
News Letter 「とと」
徳島文学協会 News Letter 「とと」を年に数回発行し、会員の皆様にお届けしています。
「とと」とは、古代エジプト文明における知恵の神「トート」に由来しています。今まで開催された文学イベントの報告や会員の皆様のメッセージ、これから開催される講座案内などを掲載しています。
会員の作品広場
会員の皆様の作品を掲載しています。どなたでも自由に閲覧することができます。お好きなジャンルやタイトルを選んで、『作品を読む』をクリックしてください。作品も随時募集しています。お気軽にご応募ください。
自分の書いた小説が本になる!そんなことできるはずがないと諦めていませんか。作家になるのに年齢や性別は関係ありません。小説を書いたことがなかったという方でも、いちから学び、文学賞に応募し、夢を叶えた人もいます。諦めずに書き続け、文学賞に挑戦し続けることが大切です。当協会では皆さまのチャレンジを全力でサポートしています。
文芸誌「徳島文學」
年に一回発刊するのオリジナル文芸誌『徳島文學』。
会員の皆様の優秀作品をプロの作家と同じ誌面に無料で掲載しようというコンセプトで2018年5月1日に創刊いたしました。1号から6号までは、芥川賞作家やプロの文学者を筆者に招き、地方の文芸誌としては類を見ない商業雑誌に匹敵するクオリティの雑誌となっています。7号からは、会員の皆さまの優秀作品や徳島ゆかりのプロの歌人・俳人などの作品を中心に、全国の同人誌で活動する若手作家にも依頼、あらたな同人誌として編集しています。また、四国大学の高校生のための文学賞「富士正晴全国高校生文学賞」や「瀬戸内寂聴青春エッセイコンクール」の受賞作も掲載しています。
『徳島文學』は県内の主な書店やアマゾンでも販売しています。協会メールでも注文を承っております。
みんなの文芸誌「カクヲタノシム」
2019年夏に創刊したみんなの文芸誌「カクヲタノシム」は、みんなで創る、みんなのための文芸誌です。
ご応募いただいた皆様の作品を、心を込めて編集委員が一冊の冊子にまとめさせていただきます。徳島文学協会会員の方はもちろん、会員ではない一般の方もご応募できます。編集委員が応募作品に目を通し、誤字脱字などもチェックさせていただききます。創作がはじめての方でも安心してご応募いただけます。あなたの作品を本にする夢を叶えてください。
※ご応募には規定の参加掲載料が必要です。詳しくは事務局までお問合せください。
※会員の方全員に一冊進呈いたします。
著名な小説家、評論家、文学者を招き、講演会やトークショーなどの文学イベントを開催します。また、文学講座や読書会、おすすめの本を紹介しあうリーダーズネスト、さらには小説を学びたいという方のための実作講座や文芸批評会、エッセイ講座なども開催します。
徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞
文学活動を通して多くの方に生きがいや心の豊かさを実感してもらい、真の地域活性化を促すことを目標とし、徳島新聞社との共同主催により2018年1月に創設されました。
より多くの方に文学、芸術に対する造詣を深めていただき、かつ徳島の地域や文化、歴史、産業に対して関心を持っていただけるよう、徳島をテーマにした掌編小説を募集。学生・生徒さんからシルバー世代まで、徳島県のみならず全国からたくさんの応募がありました。
一定の効果が得られたということで、第6回を最後に作品募集を終了しました。
四国大学 瀬戸内寂聴青春エッセイコンクール
徳島県出身で、数多くの小説やエッセイを残した作家・瀬戸内寂聴氏の文学的功績を後世に伝えるため、四国大学「瀬戸内寂聴青春エッセイコンクール」が創設されました。徳島文学協会はこの賞に協賛し、大賞作品を文芸雑誌「徳島文學」に掲載します。
四国大学 富士正晴全国高校生文学賞
2010年より三好市の富士正晴顕彰事業の一環として文芸誌甲子園がスタートし、昨年まで10回に渡って全国の高校文芸を支援、表彰してきました。徳島文学協会はこの事業に協賛し、作品選考や最終選考会の開催に携わってきました。
しかし2019年度に一定の成果を得て、文芸誌甲子園が終了したことを受けて、今後さらに富士正晴の顕彰活動を発展的に継承するため、この度新たに四国大学「富士正晴全国高校生文学賞」が創設されました。この新たな賞においても徳島文学協会は協賛団体となり、引き続き新たな才能の発掘に力を尽くすこととなりました。なお本賞の大賞受賞作は『徳島文學』に転載されます。
小説の基本から具体的な表現方法まで分かりやすく解説します。初めて小説を書く方でも、コツをつかむことで短編小説を完成させることができます。楽しく学びながら創作にチャレンジしてみてください。
複数の文学賞受賞者を含む徳島文学協会の主要メンバーが集い、小説の批評会を開催しています。
■ 人工知能の可能性を探る。
■ 科学者と文学者が共同で人工知能を研究する。
■ 人工知能は芸術作品を作ることができるのか?
徳島文学協会の「AI研究部門」は小説を科学するために設立された。ひと昔前であれば、太い万年筆と原稿用紙が作家の道具であった。しかし、最近ではパソコンとワープロソフトを使うのが当たり前だ。様々な考証や調査のためにインターネットも駆使する。このような大きな変化もわずか25年前のことである。インターネットの商用利用は1992年、パソコンの一般家庭への普及はWindows95からである。
一方、近年の人工知能(AI)の進歩は著しく、まだ十年はかかると言われていた囲碁の世界でも、世界最強のプロ棋士、柯潔(カ・ケツ)と囲碁AI「AlphaGo」の三番勝負で、AI全勝のニュースはまだ記憶に新しい。チェスも将棋も既に敵わない。AIは30年以内には間違いなく、建築、交通、水道、ガス、電気、情報(ICT)に次ぐインフラになるだろう。そんな時代の作家はAIを使わないだろうか。
AlphaGoは近年進歩の目覚しい画像認識におけるディープラーニングと呼ばれる機械学習によって高度に学習された囲碁AIソフトである。それにしても囲碁の十九×十九の盤面を二次元画像データと見なすところには驚く。まずプロ棋士の棋譜を用いた教師学習を、次に自己対戦による強化学習を、さらにより勝ちに導く評価学習を。その強さは総計六千万盤面にもおよぶ豊富な学習データで鍛えられ支えられている。
小説に限らず音楽や美術など芸術へのAI応用は、情報科学の分野においても最も難しく未知への挑戦が始まったばかりである。なぜなら小説には囲碁のような勝ち負けの評価基準がない。審査委員の頭の中にある良し悪しの評価基準を確立することが第一歩だ。また最終作品とともに途中過程の添削作品も学習データとして貴重であろう。本協会の各種の小説講座を含め、会員の皆様との協力や協調により、小説へのAI応用を一歩でも進めてみたい。
四国大学長沼 次郎
徳島大学工学部卒業後NTT研究所に入所。並列推論マシンや地上デジタル放送向けチップ・システムの研究開発に従事。博士(工学)京都大学(1995年)。2011年4月より四国大学経営情報学部メディア情報学科教授。