徳島文学協会

過去に開催されたイベント

パソコン倶楽部 ~みんなで文芸冊子をつくろう~

パソコンで文芸作品を創作するための知識や技術を講習するワークショップ。「講座」と言った堅苦しいものではなく、部活動のようなノリで楽しく学びます。目標はパソコンで作ったデータをもとに、みなさんのオリジナル文芸冊子を作ること。ワードでの基本的な文字入力、便利な編集方法等を親切丁寧にお伝えします。個々の質疑応答にも対応します。

第3回 2019年3月16日開催

みんなの文芸誌「カクヲタノシム」が3月末締切ということもあり、原稿を持ち寄って体裁を整える作業を中心に行いました。また、作品は書いていないという一般の方も参加して下さり、日常のパソコン操作の疑問点をマンツーマン指導で解決されていました。入力しながら、わからないことが発生すると随時質問し、実践で教えてもらいます。たとえば、ふり仮名を打つとどうしても行間が開いてしまうのですが、自然な感じで全体の行間をそろえる方法など、細かな編集作業もできるようになりました。

第2回 2018年9月15日開催

みんなの文芸誌「カクヲタノシム」発行(2019年夏創刊予定)について冒頭で説明。今回も分厚い手作りテキストを配布。欠席者の方も、テキストだけは入手したいという声があり、有料で配布することになりました。2回目ということで、ワードによる文芸作品の創作方法を中心に、小人数に分かれて実演解説。「文字のルビ」の項目では、ルビをふると行間が開いてしまうので困るという質問に、ルビのサイズ調整を細かく実践。さらに踏み込んで、ワードでの図形や図の挿入、そこに文字をいれるにはどうしたらよいか、など個々の質問にも一人一人時間を割いて対応してくれました。

第1回 2018年8月25日開催

冒頭に、パソコン倶楽部部長から、「徳島文学協会の主旨である『徳島に暮らす人々が希望や生きがいをもって生活できるよう』皆さまの力になりたいと思います」という挨拶がありました。20ページにわたる手作りのテキストを配布。テキストに沿って、部長の解説による実践を見学。そのあと、実際に自分のパソコンで作業しました。パソコンの起動や終了、画面の名称や構成、キーボードについてなど基礎的な事柄から、ワードの設定、文字入力で知っていると便利な操作方法まで、個人指導などを交えながら丁寧に教えていただきました。


使い慣れたパソコンを各自持参

実演作業を見学する第1回目参加者

第2回目は小人数に分かれて指導

短編小説実作講座

気軽に学んでいただける小説実作講座の入門編。小説の基本から具体的な表現方法まで分かりやすく解説。
初めて小説を書く方でも、コツをつかむことで短編小説を完成させることができます。

第5回 2019年3月9日開催

事前に手渡されていたのは古井由吉の『中山坂』で、その書き出しにも触れながら資料を基に小説の基本構造から学んでいく。作家であり文学研究者でもある佐々木先生の講義は、日本文学の歴史も踏まえながらのもので、作家を目指す人、すでに作品を書いている人にも有意義なものとなった。小説の重要な役割をする語り手について詳しく話され、それを確立したのは夏目漱石で、『三四郎』は語り手を外に出した最初の作品であると。
登場人物を客体化小説を書く姿勢小説とは、と講義は進み、作品は自己批判の上に成立すると話を結ばれた。

第4回 2019年1月26日開催

寒さ厳しい夜にもかかわらず、二十人近い参加があり熱気あふれる講座になった。

・小川洋子の『バックストローク』を題材に小説の読み方、味わい方を学ぶ。
参加者に作品を読んだ感想を聞くと、面白かった、わからなかった、面白くなかったと様々な意見が出た。講師はそれについて文学性とは何か、感動するとは何かを純文学とエンタメ小説の違いから話された。心のスイッチを切り替えるだけでも、違う価値観に触れ、新たな気づきがあるかもしれない。読書で自分の幅が広がる。
・資料を基に『バックストローク』(小説)の構造を解説する。
・講師の読み方
『バックストローク』は大好きな作品の一つで、この話の、弟の手をメタファーやカリカチュアじゃなく、全部このまま事実として読む。これが最高の味わいになる。

第3回 2018年12月8日開催

真冬並みの寒い夜にもかかわらず小説を書きたい人が集う教室は熱気に溢れていた。 講師から、会の趣旨は小説に親しみ、楽しさや魅力を感じてもらうことだと説明があり、前回の資料にも触れながら今回の資料を基に講義が進められた。小説を書くのに必要な要素は①思想②想像力③筆力④推敲であるとし、個々について話された。
小池昌代の『男鹿』の読後感を受講生に尋ねると賛否両論の答えが出て、それについて解説があった。会話文と地の文が一つの流れになっているのに境目に違和感がない。この書き方は難しいし、読み手の能力、ポテンシャルも試される。靴(道具)を中心に据えていて、人間が生きるとはどういうことか考えさせてくれる。小説を、得体のしれない人生を鏡のように映しだすものだとすれば、ざわざわした心の中を刺激してくれる。など、小説の読み方についても深い考察を話された。長くなるので省きますが、ぜひ講座で講師の小説への熱意を直に感じていただきたいと思った。

第2回 2018年11月17日開催

最初に講師から初参加の方のために会の趣旨の説明があり、受講生が小説を書けるようにサポートするのが目標で、県内でただ一つの実作講座であることを述べた。次に、小説の概念に触れ、日本の小説は各時代の作家たちが試行錯誤して、視点、人称、表現などを成熟させてきた。太宰、横光、川端には前衛的な作品があって、新しい作風にチャレンジしてきたことがわかる。
そして本題の小説の書き方に入り、講師オリジナルの資料「小説の基本」に則った講義になった。小説はフォーマットに沿えば誰でも書くことができる。プロとの違いは表現方法で、書かずに読者に想像させる描写ができているかが重要になる。いい作品を書こうとするなら、たくさん本を読むこと。いい表現に出会うことで自分のひきだしが増えていく。
最後に小池昌代の作品『男鹿』に触れ、この作品も基本のフォーマットで書いている。それを素晴らしい作品にしているのは、豊富な知識やスキルによる。次回は、この作品と小川洋子の作品についても学ぶ。

第1回 2018年10月27日開催

昨年、小説実作講座入門編というのを開催したが、今年は、阿波しらさぎ文学賞を踏まえ、短編小説に特化した講座を開催することになった。小説を書いたことがない人にもチャレンジしてもらえるよう、第1回目は「ちくま小説入門」より小説の仕組みや表現方法について学んだ。小説は大原則として人間同士のコミュニケーションを描くこととして、人物の把握や舞台設定、展開と主題などについて、わかりやすく講師の解説があった。人称の書き方、文体や比喩など、参考小説を読みながら基本的な事柄の理解を深めた。


第1回 2018年10月27日開催

第2回 2018年11月17日開催

第3回 2018年12月8日開催

エッセイ入門講座

どなたでも文章スキルを身につけていただくことで素敵な文章が書けるようになります。
ぜひ楽しみながらエッセイを執筆してみましょう。多くの人に読んでもらってよかったと言ってもらえるような文章の書き方を伝授します。講座では実際に文章表現にチャレンジしていただき、その場で講師がレクチャーします。きっと印象がガラリと変わるはずです。皆さんの前で読んでいただくことはありませんのでご安心を。

第3回 2019年2月17日開催

『エッセイを構成する要素』のプリントを基に講義される。
よくない作品例と優れた作品を読み比べて、参加者から感想を聞く。その後で講師から優れたエッセイとはどういうものかを資料を見ながら説明を受けた。 
参加者の作品例への感想はまちまちで、良くない例として書かれたエッセイが好きだと言う人や、能力を隠して書いているなど、自由で活発な意見交換があり、熱気と笑いに満ちた講座になった。

第2回 2018年7月21日開催

猛暑の続く中18名の参加があって、最後まで学びたい人たちの熱気があふれていた。
講師自身が徳島新聞にエッセイを書いて8年になる。その間、書き方に高い意識を持って研究してきた。その奥義である設計図(フォーマット)を皆さんに伝授します。と、用意されたレジュメを見ながら「春日武彦」「小池昌代」の作品を読み解いていく。エッセイはフォーマットに従えば理論上は書ける。しかし、素材、着眼点(センス)は人によって違う。このフォーマットは基本中の基本で、素敵なエッセイに出会ったら、それはどんな構成になっているか逆算してみると、いい勉強になる。そして、エッセイを書くには、当たり前だと思っている常識の新たな面を発見することだとも述べた。
質問コーナーでは疑問や感想や活発な意見が出た。小説とエッセイの違いについて聞かれると、ジャンルが違う。小説は作り物で、エッセイは実体験に基づいたもの。いかに生きていくのか真摯に考えることが大事。奥義のレジュメがもらえて、お得感のある講座になった。

第1回 2017年9月9日開催

プロジェクターを使って分かりやすく解説したり、既存の作家のエッセイや講師自身が選考委員をつとめる「とくしま文学賞随筆部門」の受賞作などを鑑賞したりして、本当によい文章とは、どういったものかについて考えました。エッセイだけでなく小説など、これから書かれる方にも参考にしていただける内容でした。


プロジェクターを使っての解説

講義を真剣に聞く受講生

講師の朗読による作品鑑賞

小説広場 ~みんなで合評会~

皆さんが書いた小説を切磋琢磨しながら皆さんで合評します。アドバイザーとして、受賞歴のある方も参加しています。自分の作品に対して、他の人の意見を聞くことで、見えなかったものが見えてくるはずです。作品はなくても、これから小説を書いてみようと思っていらっしゃる方や、皆さんの作品を読んでみたいという方など、さまざまな方に集まっていただき、小説の書き方に関する意見や考えを自由に話しあえる場にしていきたいと思います。

第4回 2018年10月31日開催

第4回は、阿波しらさぎ文学賞に出品された方の作品でした。
同賞で一次選考を通過した『ハマボウの花咲く海辺』(400字詰原稿用紙15枚)は、実際にあった戦争中の悲劇をモチーフにした作品。足の怪我により海軍に入ることが叶わず、ハマボウの咲く海辺で暮らす主人公と妹。ある日、自分が志願した海軍の船が米軍に攻撃され、多く若者が海に散っていく惨劇を目の当たりにします。
2作目は『玉田みどりの日常』(400字詰原稿用紙10枚程度)。こちらも足の怪我でカメラマンの仕事を断念せざるを得なくなった女性の日常を描いた作品。今、流行りの民泊をモチーフにして、精神のバランスを崩した主人公と彼女をとりまく人々の交流が、感性豊か表現されています。

第3回 2018年9月29日開催

第3回は、初めての土曜、午後からの開催でした。台風が接近しており、週末のイベントが中止になった関係で欠席予定の方も、急きょ参加してくださいました。
合評作品の1作目は『秀雄の選択』(400字詰原稿用紙39枚)。三交代制の職場で働く主人公・秀雄が妻と徳島に帰省したことをきっかけに、人生の選択をせまられる話です。
2作目は、カソリックの幼稚園に息子を通わせるシングルマザーの話を描いた『卵の日』(400字詰原稿用紙31枚)。正反対の小説ですが、どちらも現実にありそうな設定で、もし自分だったらどうするか、身近にこういう人いるんじゃないかなどと皆さん感情移入して、小説におけるリアリティについて活発に意見を交換し合いました。

第2回 2018年7月25日開催

2回目は、新たに参加してくださったメンバーも加わり、楽しい合評会となりました。合評作品は、小学校教員の主人公が研修旅行で訪れたシンガポールでの体験をつづった『シンガポールショック』(原稿用紙換算30枚)と、亡くした子どもの代わりに等身大の人形を作り、一緒に暮らす家族を描いた『ああちゃん』(原稿用紙換算26枚)でした。人称についてまとめたものと、根本昌夫著『実践・小説教室』より小説は「内面のノンフィクション」という章を抜粋した参考資料をお配りしました。

第1回 2018年6月28日開催

はじめての小説広場ということで、冒頭に佐々木会長が挨拶、その主旨と意義を説明されました。合評作品は、母と娘の苦悩にみちた生きざまを描いた『焦心苦慮』(原稿用紙換算25枚)と、山中で自然と共に暮らす人々が出くわした怪事件の予兆を描いた『懸巣(かけす)』(原稿用紙16枚)の2作品。『懸巣(かけす)』は最後まで書かれておらず、途中で終わっていたのが残念でした。皆さん熱心に意見を交換し合い、大変、充実した合評会となりました。


第2回の参加者(一部)

第1回の様子

真剣に取り組む皆さん

現代小説を読む

現代小説というと、難しいという印象がありませんか。現代思想や現代芸術のポイントを押さえて読めば、驚くほど全体像が見えてきます。小説の書き方ととともに読み方を皆さんと一緒に考えていきます。

第1回 2018年6月16日開催

今回、はじめて企画された文学イベントです。課題図書は、第61回群像新人文学賞受賞作「美しい顔」。本作は、第159回芥川賞候補にも選ばれました。作品は、東日本大震災で母親を亡くした女子高生の物語。受賞の言葉には、被災地に行ったことがない自分が震災を題材に小説を書くことは罪深いことである、といった内容があり、それをも含めて作品ではないか。大変感動した、泣きながら読んだ、素晴らしい作品であるという意見と、被災地に行かずして想像だけで書いたとしたら凄いことではあるが誠実さに欠けるのではないか、表現に嫌悪を感じるなど、白熱した意見が交わされました。


作家を招いての懇親会

著名な小説家、評論家、文学者を招き、トークショーや食事会などの文学イベントを開催します。他では決して企画できない、徳島文学協会ならでは会員限定のイベントです。小説に興味がある方、読書好きの方、多くの会員様のご参加をお待ちしています。

第2回 吉村萬壱先生を囲んでの夕食会

2018年5月27日、吉村萬壱先生が「徳島文學」創刊記念祝賀会のために来県。たきち駅前店で夕食会を開きました。
レギュラーメンバーに加え、四国大学の学生さんや小松島在住の会員さんなどを交え、アットホームな雰囲気でくつろいだ食事会になりました。

第1回 吉村萬壱先生を囲んでの夕食会

2017年8月11日、「ハリガネムシ」で第129回芥川賞を受賞されました吉村萬壱先生をお招きして、Ratu-Cafe ラトゥ カフェで夕食会が開催されました。皆さん、飲んで食べて、吉村先生と小説や文学について和気あいあいとお話されていました。


夕食会のスタートです

親しく話をする吉村先生

熱心に話を聞く会員の皆さん

わたしのイチオシ小説

お気に入りの小説を持ち寄り、皆さんで紹介し合います。一人一作品、持ち時間5分で読みどころやおすすめポイントを説明します。プレゼンされる方のほかに、皆さんの紹介を聞いて、ジャッジ役専門でという方もぜひご参加ください。
プレゼンが終了した時点で、参加者全員で投票します。プレゼンした方は自分が紹介した作品以外で一番興味を持った作品に投票してください。観客として参加された方は自由に投票してください。
投票でその日の「イチオシ小説」を決定します。「イチオシ小説」に選ばれた方は、徳島文学協会HPに本の紹介文(原稿用紙2枚程度)を作成していただきます。協会より原稿執筆料として5,000円分の図書カードを進呈します。

第2回 2018年5月19日開催

「ウインドアイ」
 ブライアン・エヴンソン 柴田元幸訳 (新潮クレスト・ブックス)

紹介者久保 訓子さん

きれいな表紙に、多少ぶ厚い紙触りは指に心地良く温かい。そして心は海外の小説を読むのだぞという勢いに満たされる。(紹介文より)

第1回 2017年7月22日開催

「ハーモニー」伊藤 計劃 (ハヤカワ文庫JA)

紹介者冨士野 賢太さん

特定の本を読むきっかけは、人それぞれ、作品それぞれだと思うが、私にとって本書は読み始めたきっかけをはっきりと覚えている作品である。(紹介文より)

おとなのための文学講座

皆さんがよくご存じの著名な作家たちの素顔に迫ります。予習や予備知識は一切不要です。これまでの文学の概念を覆す、面白くてわくわくする文学講座をぜひお楽しみください。カラー画面をプロジェクターで映し出し、手元の資料と照らし合わせて詳しく解説していきます。大学生のゼミレベルの専門的な内容が、わかりやすく学べます。

第2回 「芥川龍之介と太宰治」

2018年4月21日、徳島県立文学書道館2Fで開催。プロジェクターを使った40枚のスライドで分かりやすく講師が解説。
偉大な作家たちの間で、実は文学のバトンが受け継がれていた。
学校では教えてくれなかった芥川と太宰の意外なつながりを紐解きました。
作家芥川龍之介の誕生と最後、『羅生門』執筆の秘話や、太宰治の生い立ちと生涯を追いながら、芥川の死が太宰に与えた影響について考えました。解説後、太宰治の短編『新樹の言葉』を観賞。大変中身の濃い文学講座となりました。

第1回 「夏目漱石と芥川龍之介」

2017年8月19日、シビックセンター4F(活動室1)で開催。夏目漱石の作家デビューから、有名な作品がどのようにして誕生していったか、その秘密に迫りました。そして彼の文学観や人生観も明らかにしていきます。後半は漱石と入れ替わるようにして文壇に現れた芥川龍之介の人生について。意外な漱石との関係にも注目し、芥川の文学性にも迫りました。


真剣に講義を聴く皆さん

プロジェクターを使っての解説

質疑応答の時間

小説実作講座(入門)

2018年1月から3回シリーズ。気軽に学んでいただける小説実作講座の入門編。
小説の基本から具体的な表現方法まで分かりやすく解説。初めて小説を書く方でも、コツをつかむことで短編小説を完成させることができます。

第3回 2018年3月24日開催

芥川龍之介の非常に短い作品『じゅりあの・吉助』を、講師が朗読。
愚鈍な主人公・吉助が、雇われた家の娘に恋い焦がれ、相手にされず家を出る。三年後、キリスト教の信者になってもどってくるが迫害に合い、処刑される。その時、死んだはずの吉助の口から、百合の花がみずみずしく咲き出るという奇跡がおこるという話。吉助が信じたのものは何なのか? を議論。我々の知っているキリスト教ではなく、そこには、ただ強い信仰心があるだけだ。我々が持つ「常識」や「既成概念」を取りはらって読んだり、書いたりすることが大切である。物事の価値基準を外してみると、世界の見え方が変わってくる。

第2回 2018年2月24日開催

小川洋子の『バックストローク』を事前に読み、読後、どんな気持ちになったかを話し合った。
小説は読者に読まれることで完成し、多くの意見や感想があるほど良い作品と言える。
現実には、起こり得ないことが小説の世界では起こる。それをありのまま受け入れ、その世界に浸ってみる。
また、この作品は構成上の手本でもある。客観的に物事みる主人公と、常識の概念とは違う異形の登場人物を配置。
主人公が経験することで、なんらかの変化をもたらし、読者にも変化を与える。そこには、キーとなるアイテムがいくつか存在する。

第1回 2018年1月27日開催

小説を書く場合、人生に関わる価値あるものや切実なことををテーマにすることが大切。人によってそれぞれ違うけれどその時にしか書けないこと、書くべきことがあるという話からはじまる。
志賀直哉の『佐々木の場合』をテキストにして「語り手の機能」について解説。
作者と思しき登場人物が、主人公「佐々木」の視点で語る小説で、登場人物の本当の関係をわからなくしている。
小説全体を把握する語り手によって、登場人物が気付いていないコンテクスト(文脈)を入れることができる。


第1回目の様子

第2回目の様子

第3回目の様子

やさしい哲学講座

哲学を学ぶと世界の見え方が変わります。日々の暮らしを一度客観的に見つめるためにも、様々な角度から物事を考えてみましょう。誰もが理解できる言葉で素朴な問題を皆さんとディスカッションしたいと思います。

第1回 2018年2月10日開催

哲学とは「それがいったい何なのかを考えることであり、単純な答えはでないものである」という前置きから始まりました。参考資料は、池田晶子著の『14歳からの哲学』から抜粋(4言葉[1]、5言葉[2]、12社会)。講師がテキストを読みながらポイントを解説。物の存在が先か、名前が先かという言葉と世界の関係について、また、個人と社会について考えました。個人が変われば社会が変わるという考えにもとづき、「今から一人一人がいい人になるように努力しましょう」という講師の言葉で締めくくられました。


講師を囲んで解説を聞く受講生

犬の概念を図に描いて説明

個人と社会について語る講師

小説実作講座(入門)

2017年10月から3回シリーズ。気軽に学んでいただける小説実作講座の入門編。
小説の基本から具体的な表現方法まで分かりやすく解説。初めて小説を書く方でも、コツをつかむことで短編小説を完成させることができます。講座ではワークショップを行ったり、ティーチングアシスタントからのアドバイスなども導入し、効果的なスキルアップを目指します。

第3回 2017年12月9日開催

シリーズ第3回目は、「有名小説の構造を考える」と題して誰もが知る短編小説について考えました。
今回とりあげたのは中島敦の「山月記」。登場人物たちと「語り手」の関係はどうなっているのか、「語り手」は一体どこから語っているのか。登場人物の描き方を含めて小説を書く上で大変重要な、構造の問題を全員で考えました。語り手は語らずして語ること、肝心なことは語らないなど、「語り手」をうまく機能させることで面白い小説になる、という内容でした。

第2回 2017年11月25日開催

「小説実作に必要な要素」として、1思想、2想像力、3筆力、4推敲について、文芸編集者の根本昌夫氏の『「実践」小説教室』や三田文学新人賞の受賞作などを教材にして考えました。
何のために書くのか、思想を具現化するためにどのような物語をつくればいいのかや、小説は、人が視覚でとらえたことを超えて表現できる、物語の主人公が考えるその外側に主人公も知らない何かを描くなど、実作の上で必要な考え方を勉強しました。

第1回 2017年10月15日開催

日曜日の昼間ということもあり、幅広い年齢層の方が大勢参加されました。
前半は、作家・保坂和志氏の「書きあぐねている人のための小説入門」(中公文庫)より、抜粋したレジュメを講師が解説。「小説とは何か」について、真剣に学んでいました。後半は「言葉で楽しむワークショップ」と題したプリントで、発想を柔軟にする練習。「私は猫のひげ」とか、「電柱になった犬」など、普通ではありえないようなユニークな組み合わせを考えます。その他「昔」とは?「大切なもの」は何ですか?など、皆が思いつかないような文章を創って発表。最後に、今までの人生に刻まれたことを書くという課題。書ける方だけ提出し、次回に合評です。


「小説とはなにか」を解説

ワークショップで頭を柔軟に

最後の課題に奮闘中

徳島文学協会発足式

2017年5月28日、ホテルクレメント徳島において「徳島文学協会」の発足式が執り行われた。会員、来賓を含め29名が参加。冒頭オープニングムービーが流され、発足式の開会が宣言された。佐々木会長の挨拶のあと、来賓の四国大学松重和美学長より協会運営における内容の充実を期待するという旨の祝辞をいただいた。その後、飯泉嘉門徳島県知事より頂戴した祝電が披露。内容は以下の通り。
《このたびは「徳島文学協会発足式」が開催されますこと心よりお慶び申し上げます。徳島県の文学界に新たな風が吹き込まれ、素晴らしい作品が数多く生まれますようご期待申し上げます。本会の盛会とお集まりの皆様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。徳島県知事 飯泉嘉門》
そして芥川賞作家吉村萬壱氏による乾杯のご発声で祝宴が幕を開けた。歓談の後、第二十三回三田文学新人賞佳作を受賞した髙田友季子さんに対し、吉村萬壱氏より花束の贈呈があった。吉村氏からは励ましの言葉を頂戴し、高田さんからはこれからの抱負が語られた。その後、佐々木会長が来場者に対して、徳島文学協会の活動方針と目標についてプレゼンテーションを行った。続いて四国大学経営情報学部メディア学科、長沼次郎教授より「AIに小説は書けるか」というテーマで講演をいただいた。(講演内容は別途掲載)最後に佐々木会長よりご来場の皆様にお礼の挨拶があり祝宴を終了した。出席者全員で記念写真を撮影し散会となった。


芥川賞作家吉村萬壱氏による乾杯

三田文学新人賞受賞の髙田友季子さんに花束贈呈

全員で記念写真を撮影

これから開催される講座やイベントに参加しませんか。
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